さてDisc-3の続きはいよいよお宝音源の登場です。
デビュー前のスタジオ・デモ録音がいくつかあったのですが、そのいくつかはすでに当時誰かに提供してしまった曲でした。
捜索時間切れ寸前にセプテンバーバレンタインの秘蔵ファーストテイクも出てきましたがさすがにノイズが多すぎて諦めました。
当時のカセットデッキ個々のスピードの違いを初めはデジタルで調整していましたが、やはり違和感のある音となってしまうので悩んでいましたところ、先日の鎌倉ライブの折にサックスプレイヤーの松田靖弘氏が「うちのナカミチはまだ動くかもしれませんよ」と言ってくれたのでした。
その「ナカミチ」があれば、アナログのまま回転数を合わせられるのです。驚くほど高価なカセットデッキでした。
数日後、借りてきたナカミチ君は最先端デジタルよりもりっぱに仕事をしてくれたのでした。
ということで、ここからはアナログ独特の心温まるノイズをたっぷり含んだ最高のテイクが再現されていますので楽しみにしていてください。
10. 季節風
1979年スタジオデモ録音。
アコースティックギター弾き語りなのですが、今よりもギターが上手くて自分でもビックリです。マウストロンボーンもいけてるけどこれは今の方が味はあるかもね。
曲はオーソドックスですが安部節で納得していただける自信作です。暫くは耳について離れませんよ。なんてね。(1979年のあべより?)